◆オカリナのメンテナンス方法

オカリナのメンテナンス方法については多くの奏者さん、悩みの種ですね!

某奏者さんが演奏の途中で細い短冊状の紙らしきものをウィンドウェイに差し入れて掃除をしているような仕草をされるのを見て、古いハガキなどを短冊状に切って掃除に使ったりされる人が多いのですが、お勧めできません。
某奏者さんは演奏途中に掃除している訳ではありません。
何曲も吹くので、ウィンドウェイの結露を吸い取る為とインターバルをとる事によって次の演奏やトークに入る前の呼吸を整えておられるものと思われます。

オカリナを作ったことの無い方が不必要に無暗にウィンドウェイに物を差し入れると楽器の寿命を縮める結果になります。
多くのオカリナは結露しにくいように素焼きでできていますので、とても柔らかく硬い紙ですら頻繁にこすると徐々に削れて擦り減ります。
特にエッジは薄く、僅かな衝撃でも欠けたり削れたりして高音がかすれたり出なくなったりします。
ウィンドウェイやエッジは粘土を数十ミクロンの精度で仕上げる、陶芸家ですら作り得ない高度な技術です。
素人が簡単に触れるようなレベルなら良く鳴るオカリナ探しに苦労はしないはずですよね!

前置きが長くなりましたが、一番確かで効果のあるメンテナンス方法は水洗いです。

長時間演奏した後や何回か使用した後には吹き口から水を注ぎこんで歌口から流れ出るのを確認して(数秒程度で良い)、後は乾いた綺麗なタオルで軽く拭いて、タオルの上に置いて陰干ししてください。
100均などの玩具売り場にあるプラスチック製の水鉄砲などを使うと簡単です。
(5〜6回トリガーを引いて注入すれば充分です。)

オカリナを水洗いすると縮むという方がおられますが、ある意味オカリナを理解された方だと思います。
実は水洗いするしないに関わらずオカリナは経年により縮みます。
なので、使用後ウィンドウェイに水を通すくらいでは縮む速度に大差は出ません。
ただ、頻繁に全体を水没させて洗うやり方はお奨めしません。
塗装オカリナだと塗装が剥げる原因になりますし、縮む速度も多少なりとも早める可能性は否定できません。

吹き口から水を通すもう一つの大きなメリットは素焼きの吸湿性を永年持続させることができる点です。
皆様ご存知のとおり人の唾液の中にはリン酸カルシウムなどが含まれていますが、これが歯石の主成分です。
オカリナ表面は顕微鏡で拡大すると丁度軽石の表面のように穴だらけです。
なので、その穴の部分に歯石と同じようにカルシウムが溜り個人差はありますが数年で吸湿性が失われます。
そうなると1〜2曲吹くと結露で高音が出なくなるなど丁度プラスチックオカリナと同じ状況になります。
カルシウムは1800℃くらいで焼かないと溶けませんので、これがオカリナの寿命となります。

以下は、実際に数年使用したオカリナの素材表面の顕微鏡写真と内部写真などです。

  【 下の写真は使用前と使用後のオカリナ内部の顕微鏡写真です。】 写真の無断使用禁止       
      新品の素焼き断面       数年使用後の素焼き断面    繊維屑とカルシウムが堆積

 

Q オカリナの手入れ方法を教えてください。(寿命を延ばしたい)

A オカリナによりますが、長時間使った後などはウィンドウェイに勢いのある細い水を軽く通すと良いでしょう。(塗装オカリナは頻繁にしないことと、全体を水につけることは避けてください。)

  ウィンドウェイを細く切った紙などで頻繁に掃除するとエッジなどを傷つけるので駄目です。(オカリナは結露しないよう大半が素焼き製で、とても柔らかい材質です。)

ご自身でウィンドウェイに物を突っ込んで掃除するのは、絶対にやめてください!

  【 水洗い before - after の写真 】 以下は、5年使用後のオカリナ内部写真です。

       before                     after
  
 エッジの裏に付着物が見える。      水洗後、付着物は無し。     洗面器の水に沈んだ付着物


       before                 after
      
 エッジの裏の付着物をファの穴から確認、水洗後付着物は無し。(詰りが酷かったので高圧洗浄機を使用)

以上で水洗いの方がウィンドウェイや歌口を壊すことなく、物を通すより効果的に詰りを取り除くことができることがお解りになったでしょう。
普段から小まめにウィンドウェイに水を通すことによりオカリナの寿命を倍に延ばす事も可能です。

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